弘前桜祭り中止に...。
弘前桜まつり、完全になくなりました。
中止を嘆く投稿を見て、自分にも何か出来ないかと考えました。
そこでほんの少しですが、青森市未来塾から無料授業を行わせて頂きます。
(漢詩の授業を始めます)
*―*―*―*
『春暁』孟浩然
春眠暁を覚えず
処々に啼鳥を聞く
夜来風雨の声
花落つること知る多少
*ー *ー*-*
(訳)
春の朝は気持ちよくてついつい朝寝坊してしまう
今朝も寝坊して結構いい時間になってしまったが、あちらこちらから鳥の鳴き声が聞こえてくる
そう言えば昨夜は風雨が激しかったな
外では花が地面に落ちてさぞかし綺麗だろう
多いのか、少ないのか、想像するだけで楽しいものだ
結句(4行目)は意訳しすぎて、2行になってしまいました(笑)
(解説)
作者はのんびり朝寝坊しながら、外の様子を想像して楽しんでいます。
①形式は五言絶句。1行目から起・承・転・結となっていることから、各行を「一行目=起句」「二行目=承句」「三行目=転句」「四行目=結句」と呼びます。
②孟浩然(もうこうねん)(689-740)は、唐の代表的な詩人です。山水詩に優れ、李白や王維と親交がありました。李白は「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」という有名な詩を作っています。
③「暁(ギョー)」「鳥(チョー)」「少(ショー)」は「押韻(おういん)」と呼ばれ、韻を踏んでいます。五言絶句は、偶数句末で押韻する決まりですが、この詩では起句末でも押韻しています。
この3つのポイントはテストに出るので覚えておくこと!(笑)
この詩の見事さは、転句の「暗」から結句の「明」への場面転換、コントラストの妙味です。嵐の暗さがあるからこそ、花(生命)がいっそう輝いて見えるのです。
「心の中で桜(はな)を見る」
これが出来る人は、心の豊かな人だと思いませんか?
(授業終わり)
勉強を教えながら、時々塾生に掛ける言葉があります。
「勉強って本当に役に立つんだよ。勉強が役に立たないなんて、勉強してない人の負け惜しみか、あるいは、せっかくの勉強を生かし切れていない人。君は仁の心を持って、勉強したことを人の為に役立ててね。」
これから次々と悲しいニュースを目にすると思いますが、痛みをみんなで分け合えば、どんな困難でも乗り越えられると思います。
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