「夏休み作文指導」~作文の書き方~

夏休みもいよいよ終盤。昨日、今日は各中学校の出校日。出校日には宿題チェックがあり、生徒たちはここ一週間くらい宿題の仕上げと最終チェクに追われていました。

宿題の中でも最後に残るのがやはり「作文」です。他教科は早めに片づけても、やっぱり作文は最後の最後に書くのが定番のようです。ということで今回は、作文の書き方についてまとめてみました。

①用意するもの

雑紙(計算用紙)を10枚、下書き用の原稿用紙(所定枚数より多め)

②まず雑紙に「設計図」を書きます。

・書きたい内容を項目ごとに箇条書きにします。

(4~5枚の作文であれば4~8項目くらい)

・項目には①②③...等、番号をふっておきます。

③雑紙(計算用紙)に下書きを書きます。

・②の項目ごとに(通常A4)1枚を使用します。

・右上に①②③..の番号を書き内容がわかるようにしておきます。

・書く順序は番号どうりでなくてももかまいません。

・書けそうなところから自由に書いて下さい。

・書いている最中に書きたいことが増えたら項目を増やしてもOK。

☆漢字・細かい表現の過ち・過不足にはこだわらず思い浮かぶがままに自由に文章を書きましょう!

④下書きがおおむね原稿用紙5枚分に達したら、いよいよ下書きに入ります。

・自分が用意した原稿用紙(提出用ではない)に下書きを参考にしながら作文を書いていきます。

・まずは雑紙に書いた下書きをざっと読んで、修正箇所があれば赤ボールペン等で修正しておきます。

・全体の流れを考えて、順番を変えたりします。

(赤ボールペンで番号①②③を修正します)

・文章のつながりが悪い場合は、間につなぎの文章を挿入します。

(書き足す文章が長くなしそうなときは別に雑紙を一枚使用します。その場合はA.B.Cなどの記号をつけると区別しやすくなります)

⑤作文で最も重要なのが「冒頭の書き出し」と「最後のまとめ」です。

・雑紙から原稿用紙への書き写しが終了した時点で作文を通して何度も読み、「冒頭の書き出し」と「最後のまとめ」を中心に作文に磨きをかけていきます。

・基本的には赤ペンで修正、加筆していきます。

・加筆が長くなりそうなときは、別紙の雑紙または原稿用紙を使用します。

・全体の文章量が制限枚数以内に納まるように、不必要な部分をカットし、表現をよりコンパクトなものに書き換えたりしましょう。

⑥⑤で内容・分量ともにOKであれば提出用の原稿用紙に清書します。

・出来た作文に満足がいかない場合は④⑤の工程を納得がいくまで繰り返します。

このように書くと「面倒くさい!」「時間的にそんな面倒なことはやってられなーい!」という声が聞こえてきそうですが、この書き方で書いても意外と時間はかかりません。

最初から提出用原稿用紙に一度書き(下書き無しで一回で作文を仕上げる)より、早く終わったりします。途中で文が続かなくなり、ドツボにはまってしまう光景もよく目にしますよね。

個人差はありますが、4~5枚の読書感想文で(本を読む時間を除いて)4~5時間あれば基本的に作文は完成します。

あ、そういえば、読書感想文のコツもありました!

〈 読書感想文のコツ!〉

◎本を読みながら、気に入った箇所を書き写したり、その時感じたことを書いたりしていくと良いでしょう。その場合、本のページと行番号なども併記しておきます。

そうすれば、読書後に「冒頭の書き出し」と「最後のまとめ」だけ書けば下書きが完成します。後から二度読みして作文を書くよりずっと効率的です。

〈まとめ〉

とにかくこの方法で一度作文を書いてみて下さい。今までとは異次元の出来の作文が出来上がることでしょう。実際に生徒にこの書き方を指導すると、ほとんどの生徒が自分史上最高の作文を書きます。しかも、ほとんど失敗がありません。

先日作文を指導した生徒に「この書き方はこれからどんな文章を書くことになっても使えるからね。これだけでも今月の授業料の元は取れたと思うよ。」と言うと、大きくうなずいていました。

始業式に向けて作文で追い込まれている人は、ぜひこの方法を試してみて下さい!

作文指導Part2

<番外編>

◎良い作文を参考にする!

もし、最初から「まったく書けない!」という場合は、良い作品を参考にするのも良いでしょう。一般的なのものとしては、学校文集やネットで検索した作文コンクール入賞作品などです。

題名である程度絞って読んで行けば、そのうち「自分の言いたいことに近いものが上手く書かれているな..。」とか「こんな作文を書きたいな..。」と感じる作文がいくつか出てくるはずです。

時間がある場合は、1つか2つ気に入った作文を書写することをお勧めします。ハイレベルの作文を書写することで文章力がアップしていきます。文章を書き写すときは1〜2文を暗記してまとめて写していくと良いでしょう。一文字ずつ写したのではあまり効果がありません。

注意するまでもありませんが、絶対に「作文の丸写し」は止めましょう!もし選ばれて作文コンクールに出されることになり、出品先から指摘された場合には学校にも大変な迷惑を掛けるばかりか、先生や友達からの信頼も一気に失う結果となります。

「書き方」や「構成」は真似しても構いませんが、「内容」や「フレーズ」のパクリはNGです。もしどうしても自分の作文にその内容を取り入れたい場合は、最低限言葉遣いなど文章を変えて下さい。

青森市未来塾

青森市で中学生を対象に個別学習指導を行っています。 〒038-0013 青森市久須志1-13-1 連絡先:080-5566-3998 (高木)